消えた夢のカタチ

昔描いてた夢なんて、
今ではほとんど覚えてないさ。

夢は思い描いても、いつかどこかで忘れてしまう。

描かれた夢なんてどうでも良い。
最近はそう思うんだ。
描き終わった夢は、
聴き飽きた音楽のようだ。

それでも繰り返し消えていく夢の描き方を
どうやら僕はまだ忘れてない。

夢を描いていた昔の自分の気持ちを、
今でも僕は覚えてる。

あのとき僕に宿った力の感触を
僕はまだ感じるんだ。

夢の記憶は形を失っても、
強い思いとして、力として、
また僕のところに戻ってくる。

夢を実現できなくてごめんねなんて
昔の自分に言う必要はない。

代わりに僕は感謝しよう。
ありがとう。
あのとき強く夢を描いた心が、
今日の僕に力を与えてくれたんだと。

描いた夢なんて、本当はどうでも良かった。
夢を描く心を持てたことが大事だったんだ。


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